ほめる・しかる

(4)励ますよりも認めよう

 子どものほめ方には、いくつかポイントがあるようです。

 「子どもを伸ばすほめ方叱(しか)り方51のヒント」(学陽書房)などの著書がある教育コンサルタント中井俊已さんは、前回取り上げた「人格より行動をほめる」のほかに、「励ますより、認める」「人と比較してほめない」などを挙げます。

 中井さんは以前、カナダの人から「日本人はよく人に対して『頑張れ』と言うが、カナダでは『いいぞ、よくやっている』と声を掛ける」という話を聞き、なるほどと思ったそうです。

 「頑張れ」と言われれば勇気づけられることもあります。しかし、いい結果が出ていないときは「君は頑張っていない」というしっ責にも聞こえます。「子どもには『頑張っているね』と声を掛け、認めてやることが大切です」と指摘します。

 兄弟や知人などと比較してほめることもやめたいものです。例えば「お兄ちゃんよりおりこうね」と弟に言っても、弟は心のどこかで気まずさを感じ、兄は自分を否定されたと傷つきます。

 「言葉でほめるのが苦手」という声も届きました。東京都内の男性会社員(35)は「ほめるのが大切ということは分かるが、自分の子どもをほめるのはどうも照れくさい」そうです。

 聖心女子大学の高橋恵子教授(発達心理学)は「子どもにほほえみかけたり、抱っこしたり、甘えさせたりすることも、広い意味で『ほめる』こと」と話します。

 親も子も性格は様々です。言葉でほめるのが得意な親と、ほめると喜ぶ子どもだったら、どんどんほめる。大げさにほめるのが照れくさい親だったら、表情や態度で示し、言葉は短くてもいい。

 「その親子なりに、愛情が表現できればいいと思います」と高橋さんは話します。