ほめる・しかる

(3)人格より行動を評価して

 「子どもをしかるのは毎日だけど、ほめるとなると難しい」と感じている親は多いようです。何をどうほめていいかよく分からないという声も聞きます。

 「昔から『七つほめて、三つしかれ』と言います。子どものやる気を引き出すには、ほめることが欠かせません」。育児相談などを行う社会福祉法人「日本家庭福祉会」(東京)理事長の波多野ミキさんは言います。「毎日の生活の中の小さな材料でいいのです。それを本気でほめてください」

 2、3歳までは、「昼寝から目を覚ましたとき、泣かずにママの所に来られた」「買い物に行ったとき、抱っこをせがまず、一人で歩けた」「ボタンを一人ではめられた」「靴を履けた」――などです。子どもを見ているとたくさん機会があることに気づきます。「よくできたね」「うれしかったよ」などと言いながら、ぎゅっと抱きしめましょう。

 4、5歳になったら、「手伝いができた」など、だれかの役に立った機会などにも、ほめます。ほめることも、積み重ねが大切だそうです。

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 しつけについての著書の多い教育コンサルタントの中井俊已さんは「人格をほめるとプレッシャーになる。行動をほめるとやる気が出る」と指摘します。

 例えば、子どもが手伝いをしたときなどは「えらい、いい子だね」ではなく、「ありがとう、ママ助かったわ」とほめた方がいいと言います。

 「えらい」「すごい」などと人格を評価されると、初めはうれしいものですが、それが繰り返されると、やがて子どもは「いつもいい子を演じなければ」と、プレッシャーを感じます。それより、その行動がどんないい影響をもたらしたかをほめるのがポイントだそうです。

 「『自分も誰かの役に立つんだ』という気持ちや、周りの人への気遣いも次第に育っていきます」と中井さんは話します。