『学力も人間力も伸ばす子育て51のヒント』の著者
中井俊已(なかい・としみ)さん
プロフィール
1959年鳥取県生まれ。長崎大学教育学部卒業。長崎県の私立精道三川台小・中学校に22年間勤務し、小1から中3までの子供たちの指導にあたる。『子どもの「生きる力」を伸ばす本』(PHP研究所)『夢をかなえる心のレッスン』(グラフ社)など著書多数。
宮西:『学力も人間力も伸ばす子育て51のヒント 』を読ませていただきました。「人とうまく関われる子になるために書かれた本」ということですが、子供だけではなく大人にも大いに活用できる、たくさんのヒントが書かれていて、とても参考になりました。ありがとうございます。
まず中井さんが、この御本を出したきっかけから教えていただけますか?
中井:この本は、家庭教育書としては4冊目の本です。他の本とあわせると15冊目の本となります。特に学陽書房からは本書をはじめとして、『思いやりを育てる51のヒント』『子どもを伸ばすほめ方叱り方51のヒント』などを出しています。
宮西:ずいぶんたくさんの本を出されているのですね。
中井:近年、教育界では、子どもたちの学力低下、不登校児や引きこもりの増加、道徳面での規範低下、傷害殺害事件の多発化など様々な問題が起こっていることは、ご存じのことと思います。
宮西:確かに子どもたちの犯罪が低年齢化しているし、考えもつかないような凶悪犯罪なども多くなっていて、心配ですね。
中井:このような子どもを一人の人間としてどのように育てていけばよいのか。実は、大人たちも自信をなくしているのではないでしょうか。つまり、私たち大人が子育てについて、今、真剣に考えていくべきときにあると思うのです。この本では、子どもの総合的な力である「人間力」をキーワードとして、子どもたちがよりよい人間になるにはどうすればよいかということを考え、提案したいと願い、書かせていただきました。
宮西:中井さんは実際に小中学生を指導する現場に22年、現在は小学1年生から中学3年までの生徒さんを教えられているという立場にあって、教育の現場から体験を通じて書かれたものですから、説得力がありますね。多くの方が求めている教育書ではないでしょうか。本を出されてからの読者の方からの反応はいかがですか?
中井:おかげさまで、読まれた方からは好評です。これまでに、「教育新聞」「日本教育新聞」「長崎新聞」「西日本新聞」などが取り上げて紹介してくださいました。また、宗教は違うのですが、本を読まれて感動された「聖教新聞」の文化部の方が、先日、長崎まで来られて取材してくださいました。インタビュー記事は、文化・教育面に8月10日以降、掲載される予定だといいます。ほかには前作の『子どもを伸ばすほめ方叱り方51のヒント』同様、韓国語に訳し出版したいという申し出が、韓国の出版社からありました。
宮西:それはすばらしいですね。日本流というか中井流の子育て論が世界に伝わっていったらいいですね。学力をつけるだけではなく、人を愛し、人から愛される力や、このストレス多い世の中で、たくましく生き抜くヒントがたくさん盛り込まれていますので、大人でも参考になると思います。
■
宮西:特に、この御本の中で伝えたかったことは、ありますか?
中井:そうですね。「人間力」という視点から子育てのヒントを51項目あげていますから、これらすべてを伝えたかったといってよいと思います。ただ、受け取っていただく方には、すべてを受け入れていただく必要はないと思うのです。51項目のなかの1つでも、読まれた方のお役にたてばと願って書きました。
宮西:確かにどの項目も大切ですね。ところで中井さんご自身が最も大切にしていることは何でしょうか?
中井:生活の中で身近な小さなことを大切にしていきたいと、願っています。
宮西:本を読んでも、例えば「親に挨拶をさせよう」「後かたづけをきちんとさせよう」「お手伝いをさせよう」など、簡単で当たり前のようですが、なかなか、当たり前にすることができないことが書かれてあるように思います。また「子どもが好きなことで励まそう」「子どもと真剣に向き合おう」「運が強いといってあげよう」「笑顔で語りかけよう」「夢を否定しないで聞いてあげよう」「郷土の偉人について教えよう」「失敗は財産になることを教えよう」というようなことも本当に大切なことだと思います。
中井:また、もうひとつ、大切なことは、大人は子供に何かを要求する前に、まず自分が自分に要求してみることだと思います。
宮西:ヒント51で「子どもは大人を映す鏡。子どもの問題は大人の問題」と書かれていますが、まさにその通りですね。
■
宮西:e271の読者の方に何かメッセージがありましたら、ぜひとも教えてください。
中井:本書では、船井幸雄会長の子育て論も取り上げさせていただきました。
宮西:そうですね。ヒント44の「親もいっしょに自分の勉強をしよう」というところで、「夫婦仲がよいと家庭は明るい。夫婦仲がよいと子どもは明るく育つ」とおっしゃって、船井会長のご家庭を紹介されていらっしゃいますね。またヒント45では、「子どもの前で、夫は妻を、妻は夫をほめよう」「どんなに忙しくても、家にいなくても子育てはできる」として船井会長のご家庭のことをご紹介され、娘さんのゆかりさんが書かれた『船井家の子育て法』(徳間書店)などもご紹介されていらっしゃるんですね。
中井:船井会長の素晴らしい実践に深く感動し、ぜひ多くの方々にお伝えしたいと思いました。皆様も、船井会長の経営のお考えや手法を習得されたいと思われるのであれば、その基礎根本となる船井会長の家庭教育のあり方をも、一緒に学ばれてはいかがかでしょうか。よりよい人間づくり、会社づくりの土台となる大切なことに、きっと目を開かれると思います。
宮西:教育に、執筆に、講演活動にご多忙な中井さんですが、今後の抱負と予定を教えていただけますか?
中井:これからも読者の皆様に何か少しでもお役に立てればうれしく思います。予定としては、9月に新刊が出ます。どちらも仮称ですが、『元気になれる天使のささやき』(PHP研究所)と『教養として知っておきたい聖書の名言』(グラフ社)の2冊です。機会がありましたら、ぜひともお読みください。
講演活動につきましては、これまで、幼稚園の保護者会、教育委員会主催の研修会、障害者施設の研修会、人材育成団体などでお話をさせていただきました。テーマは、「心を育てる」「小事は大事」「子育ては最高の仕事」などがあります。もし講演をご希望される場合は、次の連絡先までお願いします。toshiminakai@hotmail.com
宮西:本日はすばらしいお話をありがとうございました。これからも中井さんのご活躍をお祈りしています。
中井:こちらこそ、どうもありがとうございました。
e271
8月18日